「高齢者問題」に,正面から取り組んでいます!

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 私は,群馬弁護士会高齢者・障害者支援センターの委員長です。本ブログは,この一年の委員会報告です。

1.高齢者問題に立ち向かう
   本委員会の正式名称は、「高齢者・障害者支援センター」です。この名称から予想されるとおり,会内向けの「委員会」  だけではなく対外的活動を予定しています。高齢者等の問題は山積状況にあります。「消費者被害」,「終末期医療」,「後期高齢者医療制度」,「虐待を含む成年後見の問題」,「相続」など多様です。委員個々は相続等の法的知識はあるものの、高齢者法や認知症等の実態について若干情報に疎いのが現状です。そのため、医師や高齢者施設長など外部委託をしながら、高齢者・障害者の実態について講演を依頼するなどして、知識・経験の補充に努めてきました。委員個々のこの一年は、高齢者等の問題の山に向かうための準備期間であったといえます。
 
2.在宅高齢者虐待対応専門職チーム
     平成20年11月19日、社会福祉士・司法書士と第1回専門職チームち上げ連携協議会を開催しました。目標は、専門職チームを平成21年春に立ち上げ、同年秋に県予算を獲得することです。
    現在,高齢者虐待に対応する社会福祉士・司法書士と連携のためのネットワーク体制を作りました。
     三者で,
    ①「高齢者の権利擁護相談支援事業実施要綱」
    ②「高齢者の権利擁護相談支援事業委託契約書」
    ③「個人情報取扱委託契約特記事項」
   など,構築していきます。

3.成年後見制度
     弁護士の成年後見人就任は、年一桁台にとどまっています。その原因は,成年後見人報酬が激減の一途をたどり、このことも影響して弁護士の成年後見人就任が、複雑案件の少数にとどまるであろうと考えられます。このため,市町村長申立による成年後見制度利用を後押しし,実態にきめ細かく対応させるため、専門職チームを受け皿とする可能性を模索しています。

4.高齢者・障害者に対する出張相談
     平成20年度、高齢者・障害者に対する出張相談を企画しましたが、遺言や相続等の幅広い出張相談を掘り起こすために、さらに具体的企画を練り上げ、次年度の目標としていきます。

5.平成20年度委員会活動報告
    □成年後見問題
     成年後見人,未成年後見人を配分。
     裁判所,県と市の担当者との協議。
    □出張相談窓口設置の件(担当・栗原)
    □高齢者虐待専門職チーム設置(担当・紺)
    □日弁連報告(担当・市場)
    □事例研究(担当・青木)
    □認知症に関する講演
      高齢者医療に携わる田中志子医師による,現場における問題点等 の講演。
    □高齢者(嚥下困難)に関する講演と嚥下食夕食のつどい
        山川治歯科医師(前橋赤十字病院歯科)の講演時には、ホテル天坊料理人に「嚥下食」を作ってもらい、これを試食 しながらの講演を実施。
    □群馬県高齢者等消費者被害防止対策連絡会議へ群馬弁護士会として 参加。
    □委員のメーリングリストの構築
    □平成20年3月鎌倉研修旅行
     精進料理と寺社めぐり。「高齢者委員会の皆様」名での団体旅行だったため,豆腐ばかりで肉など出していただけなかった。
    □平成20年9月信州(善光寺詣で)研修旅行
      鎌倉旅行の轍をふまず,グルメ(?)の旅でした。
                                                          以上

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This page contains a single entry by published on 2008年12月 6日 15:01.

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