【スタッフインタビューシリーズ】愛読書はどのようなものですか?
スタッフ・インタビューシリーズ 第Ⅰ弾
「愛読書&昔よく読んだ絵本はどのようなものですか?」
~茂木弁護士~
愛読書というほどのものではないのですが,京極夏彦の「京極堂」シリーズは,欠かさず読んでいます。なかなか面白いです。
あとは,作家でいうと楡周平,宮部みゆき,篠田節子あたりは,受験中に結構読みましたね。
学生時代に,大江健三郎がノーベル賞とったので,一時期よく読みました。
昔良く読んだ絵本は,「バーバパパ」シリーズでしょうか。小学校あがる前の話ですが・・・。
それから「モチモチの木」ってやつ。
おじいちゃんと二人暮らしで,夜に一人で外便所にも行けない少年が,おじいちゃんが急病になったことで,真っ暗な夜道を一人で何時間も走って医者を呼びに行き,それをきっかけに強くなる話しでしたが,子供心に響いたんでしょうね。何回も読みました。
☆☆☆さん
そうそう,今愛読している本は?というお話しですが,現在,私が読んでいるのは,「10ドルだって大金だ」ジャック・リッチー(著)のミステリ短編集と「博士の愛した数式」小川洋子(著)の2つです。
後者の方は読み出したばかりなので,ご存じでしたらラストは教えないで下さいね(^^)ゞ。
ちなみに読みたいと思っている作品は「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん(著)です♪
「10ドルだって大金だ」(2007年2月5日 読売新聞書評より)
評者・清家 篤(慶応義塾大学教授)
短編集のよいところは、どの章から読み始めてもよく、またどこで止めてもかまわないことだ。内容がミステリーなどであれば、重い読後感を引きずって後の仕事に差し支える心配もあまりない。忙しい仕事の合間の息抜きにはピッタリである。
しかし本当に面白いミステリー短編集となると、そういかないこともあるから要注意である。本書はまさにその類いで、どこからにせよ一度読み始めたら簡単には閉じられない。どの短編も、とくに最後の終わり方が卓抜で、どうしても次を読みたくなってしまう。謎解きに大掛かりなトリックなどはなく、人間の弱さ、貪欲(どんよく)さ、そしてちょっとばかりの微笑ましさを織り交ぜた叙述によって驚きの結末に導かれる読後の後味も、かなり濃厚だ。「忙しい時にはけして読み始めないでください」と、利用上の注意書きを付けたくなってしまう短編集である。藤村裕美ほか訳。
(河出書房新社、2000円)